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気づかないうちに被害者に?ここ10年で盗撮が急増化!

気づかないうちに被害者に?ここ10年で盗撮が急増化!


 盗撮はここ10年近くで検挙数が倍増している犯罪です。
 しかし、強姦、強制わいせつ、痴漢等、加害者が被害者の身体に合意なく触れる「接触型」の性犯罪と比べ、盗撮は「非接触型」の性犯罪と分類され、被害者が自らの被害に気付きにくく、また盗撮被害に気が付いても被害届を出さずに泣き寝入りする人もいる為、実際の被害件数はさらに多いのではないかと言われています。

盗撮とはどんな犯罪?

 盗撮とは、被写体や対象物の管理者に許可なくこっそりと撮影したり、撮影を禁じられている美術品や映画館等で上映中の映画を撮影する事です。
 よくニュースなどで「盗撮した疑いで逮捕」等と記載されている事件では、撮影の対象者の了承を得ずに、通常衣服で隠されている下着や身体等を撮影する行為を指している事が多いです。
 また、実際に撮影していなくても、撮影目的でカメラ等を向けたり、撮影目的でカメラ等を設置する行為も「盗撮」になる事があります。

盗撮を行うのはどんな人?

 盗撮を行う人は会社員や配偶者がいる人等「普通の男性」が約5割を占めています。
 さらに盗撮を始めた年代は10代~20代が全体の約7割を占めており、高校生や大学生等の学生が盗撮を行っている事もあります。

 盗撮を行う最も想像しやすい動機は性的な衝動ですが、盗撮を続けていくうちに盗撮行為を行う際にバレないか等のスリルを味わうことに目的が変わり、最終的には盗撮が習慣化してしまい、ただの作業となっている人もいます。

盗撮には何を使用しているの?

 盗撮といえば、専用の小型カメラを使用しているイメージを持つ人がいると思います。
 もちろん、そういった小型カメラを使用しての盗撮被害もありますが、近年は「無音アプリ」をインストールしたスマートフォンでの犯罪が大半を占めています。

盗撮被害が多い場所や季節

 盗撮は、人の多い電車内や階段・エスカレーター等高低差がある場所でスカートの中等を撮影したり、トイレや更衣室等にカメラを設置して盗撮を企てる人もいます。
 また、多くの人が薄着になりやすい夏場は盗撮が増える傾向があります。しかし、一年中盗撮を狙う人もいる為、どんな季節であっても怪しい動きをする人には気を付けましょう。

盗撮に対する罪名

 日本には「盗撮罪」等の盗撮そのものを取り締まる法律は存在しないため、盗撮を行ったとして逮捕・処罰する時に該当する罪名は、各都道府県が定めた「迷惑防止条例」違反や、軽微な秩序違反行為を取り締まる「軽犯罪法」違反、また小学生以下の子供を盗撮した場合は「児童ポルノ禁止法」等になります。
 さらに盗撮の為に他人の住宅等や立ち入り禁止区域に入っていた場合は「住居侵入罪」や「建造物侵入罪」が適応される場合もあります。

盗撮の被害にあったらどうすれば良いの?

 盗撮は、現行犯逮捕が多いです。
 しかし、盗撮されている事に気が付いた時、精神的ショックや相手に対する恐怖等で、声を上げて周囲に助けを求めたり、即座に110番通報する等の行動ができない人も多いと思います。
 その場合は、盗撮を行っている相手から離れ、犯行現場の最寄りの交番又は警察署に行き、盗撮の被害にあったことを申告し、被害届を出しましょう。
 被害届を出すことで、警察に犯罪被害の事実を知ってもらうことができ、警らの強化や捜査開始のきっかけとなります。

 盗撮は常習性の高い犯罪の為、同じような被害届が複数提出されていた場合は連続的な犯罪として警察も無視できない案件になる事があり、さらに犯人が別件で逮捕されていたり、何らかの犯罪に関与しているとして捜査中だった場合は余罪が明らかになり捜査が進む事もあるため、必ず被害届は出すようにしましょう。

 また、盗撮されている事に気が付いた時、逃げられないように周りの通行人や駅員・店員等に応援を求め、相手を取り押さえることができた場合は、すぐに110番通報をしましょう。
 犯行直後に警察に引き渡すことができれば、盗撮の証拠等も消される可能性がとても低くなり、現行犯逮捕できます。

被害届は被害からどのくらいの期間で出せば良い?

 被害届は被害に遭ってすぐに出すことが望ましいです。
 もし、当日中に警察署等に行くことが難しい場合は、なるべく早めに被害届を提出しましょう。

 被害届を出すのが遅れると、防犯カメラの映像の保存期限が過ぎて証拠となりうる映像が残っていなかったり、また犯人が盗撮写真などの証拠を消してしまうことも考えられます。
 その為、日数が経過してしまうと犯人の特定が非常に困難等の理由で被害届を受理してもらえなくなる可能性があります。

盗撮カメラはどんな形の物があるの?

 トイレや更衣室等を狙った盗撮では、見つけただけでカメラと分かるような物が設置されている場合もありますが、フック型やコンセント型、火災報知器型、さらには便座の裏側等に小型カメラが仕掛けられている等、巧妙にカモフラージュされている事もあります。

盗撮カメラを見つけるには

 見つけにくい様にカモフラージュされているカメラを見つけるには、自分の目で怪しいと感じた場所を探す以外に、隠しカメラの発見器を使用する方法もあります。
盗撮カメラ発見器
 上記の「盗撮カメラ発見器」は、隠しカメラのレンズに光を当てることで発見するタイプなので、無線式と有線式の2種類のカメラを見つける事ができます。

盗撮カメラを見つけたらどうすれば良いの?

 トイレや更衣室等でカメラ等を見つけた場合、自分では触らず、外出先の場合は駅員や施設の管理者や警備員に、職場で見つけた場合は上司(複数人)等に報告して、警察に通報してもらいましょう。
 もし、公園のトイレ等、誰に報告したらよいかわからない場所で発見した場合は、自分で警察に通報しましょう。

最後に

 盗撮に限らず、犯罪を見て見ぬふりをするということは犯人に加担することと同義です。
 盗撮被害に遭っても「撮影されただけ」「直接危害を加えられたわけではないので大した被害ではない」と放置してしまうと、その後も複数回被害に遭ったり、他の人も被害に遭う可能性がある為、泣き寝入りせず、警察に届け出るようにしましょう。
 また、警察に相談や被害届を出すことに抵抗がある方もいると思います。その場合も一人で抱え込まず、まずは身近な人に相談しましょう。