ネット通販が主流の今こそ要注意!送り付け商法の手口と対策
みなさんは送り付け商法というものをご存じでしょうか?自宅に覚えのない荷物が届き、それを開けてしまうと高額な請求をされるというものです。こういった詐欺は主にお年寄りを狙って行われていますが、最近では女性を狙った事件も起きています。今回は送り付け商法はどういったものか、またその対処方法について紹介していきたいと思います!
送り付け商法とは
送り付け商法とは、「ネガティブ・オプション」「押しつけ販売」とも言われ、注文をしていない商品を一方的に送り付け、その送り付けられた人が商品を開封してしまったり、頼んでいない旨の連絡をしない、返品などを行わないと高額な代金の請求をされるとういうものです。またその荷物が代引きで送られてきて代金を払わせるという場合もあります。
実際にあった事件
次に実際に自宅へと覚えのない荷物が送られてきたという事件を見ていきましょう。
Amazonから代引きで荷物が届く
多くの人が利用しているインターネット通販サイトAmazonから代引きで注文した覚えのない荷物が代引きで届いたが、家族の誰も頼んでいないという事件が近年発生しているようです。よくAmazonを利用している人だと何か頼んでいたような気がすると考えてしまって、とりあえず受け取って開けてみると全く身に覚えのない商品だったという事になりますので自分が何を頼んでいるかの把握が重要です。
女性議員、弁護士などに大量の下着やサプリを送り付ける
性差別や憲法問題などについて声をあげてきた議員や弁護士、市民運動家の女性たちが頼んでいない通販商品の下着やサプリを着払いで送り付けられる被害に遭っていると被害者の方々が2019年2月7日に都内で会見を開いたという事件もあります。この事件は手口が共通で、加害者は同一の可能性があると考えられています。
高齢者を狙った電話勧誘販売
注文した覚えのない会社から「以前電話で注文を受け、注文を受けた日から1ヶ月間はキャンセルできると伝えたが、キャンセルの連絡がなかったので今日、商品を代引きで発送する。受取拒否はしないように」などといった電話が来るという被害です。こういった電話は日中在宅していることが多い高齢者を狙って、電話をかけてくる可能性が高いかと思いますので、あらかじめご家族の方に伝えておくことが大切です。
対処方法‐代引きで送られてきた場合‐
では自宅に覚えのない荷物が代引きで届いた時にはどのような対処をすればよいのでしょうか。
覚えがなければ受け取らない
1人暮らしの場合ですと、自分が頼んでいるものでなければ配達されてきた荷物を受け取ることはあまりないと思いますが、実家暮らしなどの場合ですと「家族の中の誰かの荷物だろう」と思って受け取ってしまうということがあると思います。そのような場合でも、一度荷物を受け取ってしまうと購入を承諾したとみなされ、支払った分の返金をしてもらうことは難しくなりますので注意が必要となってきます。家族などにも確認をして誰もその商品を注文していなければ、配達業者にその旨を伝えたり、また伝えるのが難しい場合でも保管期間を過ぎれば受け取り拒否という事で、送り主に返送されますので安心です。
荷物が届く予定がある時は家族にあらかじめ伝えておく
上記で紹介したように、家族が荷物を間違って受け取らないようにするためにも近いうちに自分宛の荷物が届くと分かったら、その荷物の送り主は誰なのか(例:Amazonや楽天)までしっかり家族に伝えるように習慣づけておきましょう。家族が届く荷物を把握しておけば、受け取りを保留してしまい再度配達してもらうという手間をドライバーの方にもかけずに済みますし、覚えのないものでも受け取ってしまうというリスクが軽減されますので安心ですね。
もし受け取ってしまったら…
もし誤って受け取ってしまった場合でも、受け取った荷物を開封などせずに保管をしておけば大丈夫です。一方的に送り付けられただけでは請求書などが送られてきたとしてもその支払いも返送の必要もないのです。そして特定商取引法にて定められている期間を過ぎると、その商品の保管義務はなくなりますので、使用や廃棄をしても問題はありません。
特定商取引法‐59条‐
送り付けられてきた商品はその商品が送られてきた日から14日間(商品を送った者に対して商品の引き取りを請求した場合は、請求した日から7日間)経過すると、送った者は商品の返還を請求することができなくなりますので、処分や廃棄をしても問題なくなります。ですが、期間経過前に商品を使用するなどした場合は、商品の購入を承諾したとみなされ請求に応じないといけなくなどしますので注意が必要です。
まとめ
便利だからとインターネット通販を利用することが多いかと思いますので、自分が今何を頼んでいて、これから近日中に届く商品は何があるかをしっかりと把握しておくなどして被害に遭わないようにしていきたいですね!