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被害者の8割が女性!?夜道では特に油断禁物なひったくり対策

被害者の8割が女性!?夜道では特に油断禁物なひったくり対策

 荷物を持った歩行者や自転車に後ろから近づき、荷物を奪い取って逃走するひったくり。そんなひったくりは日が落ちて周囲が見えにくくなる時間帯に多くなります。日が落ちる時間帯が早くなる季節、今回はひったくりとその対策について紹介していきます!

ひったくり被害の実態

 警察庁の平成29年の刑法犯に関する統計資料によると、ひったくりの認知件数は一貫して減少しておりますが、平成29年の時点でも年2,800件以上と未だに多く発生しており、また被害者のうち8割以上が女性になっています。

 女性が狙われやすい理由としては、抵抗されても力関係が弱い、バックの中に現金・カードの入った財布や貴重品を入れているケースが多い、また、手提げバッグ等の奪いやすい鞄を利用していることが多い等の理由が考えられます。

ひったくりの発生しやすい時間

 同じく警察庁の平成29年の刑法犯に関する統計資料によると、ひったくりの被害が最も多い時間帯は、22時から24時までの間、次いで20時から22時までの間となっております。

 特に夕方から24時までの間では約半数を占めており、帰宅途中など疲れて気が抜ける事が多く、また日が落ちて周囲が見えにくくなる時間帯だと、例え犯人が目撃されても後ろ姿やバイクのナンバープレート等の犯人の特徴を認識しにくいことから、犯行に及ぶ者もその時間帯を狙っていることが考えられます。

ひったくりに遭わないようにするには

 犯罪者は油断している人を狙ってくるのでどんな時も警戒心を持って歩きましょう。近づいてくる不審な物音がしたら振り返るようにし、夜間の帰宅等でどうしても夜道を歩く場合は、遠回りでも歩道があり周囲が明るい、人通りの多い場所を歩く事を心がけましょう。
 また自転車に乗って移動する際も油断はできません。カゴにひったくり防止のネットやカバーを装着する等、自転車のカゴに荷物を入れる時も被害に遭わないように注意しましょう。

周囲の警戒を忘れずに

 銀行やコンビニのATMからお金を下ろした直後や人通りの少ない場所を歩いている人など、ひったくり犯はターゲットと犯行場所を選別しています。銀行やコンビニのATMでお金を引き出した後は周囲を見渡して、不審な人が待ち伏せしていないか確認しましょう。
 またひったくり犯は背後から乗り物に乗って近づいてきて、追い抜きざまにバッグを狙うことが多いです。周囲の音に注意し、なるべくリュックサックやたすき掛けできる鞄等を使用したり、バッグは車道の反対側に持つ等、盗られにくい行動を意識しましょう。
 特にスマホの操作やイヤホンで音楽を聴きながら歩く「ながら歩き」は周囲の音に気付かないことがあり危険です。「ながら歩き」は止めるようにし、自分は周りを警戒しているということを示すためにも時々後ろを振り返るなどして歩きましょう。

ひったくり対策に役立つグッズ

 ひったくり等の警戒に役立つグッズとして、ピンが抜けきるタイプの防犯ブザーがあります。バッグごと防犯ブザーが盗られる場合も想定し、バッグなどに取り付ける部分と音を鳴らすためのピンが別になっており、最低でもピンに繋がる紐が手首に通せる程長いモノがオススメです。
 そして、バッグに防犯ブザーをつけたら防犯ブザーの紐を手首に通したり、紐を常に掴んでおく等、何かあったらすぐに鳴らせるのようにしておきましょう。
 もしひったくりにあっても、盗んだ荷物から大きな音が鳴っている状態では周囲からの注目を集めることになる為、目立つことを避けようとするひったくり犯は盗んだバッグを持っての逃走を諦め、バッグを捨てて逃げていくはずです。

もしひったくり被害に遭ったら

 ひったくり被害に遭わないことが一番ですが、もしもひったくりに遭ってしまったら、どうしたらよいのでしょうか?

周囲に知らせる

 もしひったくりにあったら、すぐに大声を出したり、防犯ブザーを鳴らす等、周りに被害に遭ったらことを知らせましょう。防犯ブザーや大きな声で犯人がひるんだり、驚いて犯行を諦める可能性もありますし、周囲の人が駆けつけてくれる場合もあります。

無理に取り返そうとしない

 ひったくりに遭った場合、とっさにバッグを掴んで離さないようにしたり、荷物を取り返そうとする人もいると思います。しかし、被害に遭ってしまったら無理に取り返したり追いかけようとするのは大変危険です。
 犯人が徒歩なら追いついたり、取り返せる可能性もあるかもしれませんが、ひったくりは原付バイクや自転車など、逃走用の乗り物に乗って犯行に及ぶことが殆どです。盗られそうになったバッグをそのまま掴んでいると、バッグごと引きずられて、大怪我をする可能性もあります。また犯人が徒歩で追いつけた場合でも、抵抗され、暴行等の被害にあう可能性もあります。
 そのためもし被害に遭った際は、犯人を追いかけたり、バッグを取り戻そうとするのではなく、後ろ姿やバイクのナンバープレート、逃げた方向等、相手の特徴をできるだけ多く覚えるようにしましょう。もし、とっさに対応ができるなら、スマートフォン等を使い写真や動画で後ろ姿等を撮っておくと有力な証拠になります。

すぐに110番

 ひったくり犯は同じ地域で繰り返し犯行に及ぶケースが少なくありません。運良くスマホや携帯を取られずに持っていたら、すぐに警察に110番し、犯人の特徴を伝えましょう。素早い連絡が、犯人逮捕の可能性を大きくします。
 もし、スマホや携帯も一緒に取られてしまった場合は、近くの家や店舗に駆け込み、すぐに警察に通報してもらえるようにしましょう。

貴重品を盗まれたら

 盗まれた荷物の中にクレジットカード等のカード類やスマホ等がある場合、速やかに利用停止の連絡をしましょう。また、家の鍵や免許証・保険証等も一緒に盗まれた場合、住所が知られ家に入られる可能性もあります。家の鍵の変更等、二次被害が起きないように速やかに対応しましょう。

まとめ

 ひったくりは原付バイクや自転車など、逃走用の乗り物に乗って犯行に及ぶことが殆どの為、ひったくり直後等の現行犯逮捕は難しく、犯人逮捕や盗まれた物が帰ってくるまでに時間がかかります。
 家の鍵や身分証明書など、ひったくりで盗まれた荷物が他の犯罪に使用される場合もありますので、歩き方やバッグの持ち方など、防犯意識を持ち警戒していることを周囲に示し、被害に遭わないように気を付けましょう。